パネル清掃の必要性 発電量低下の原因が「機器不具合」ではなかった実例
- 1月25日
- 読了時間: 3分
発電量の低下に気づいたきっかけ
今回ご紹介するのは、低圧太陽光発電所で実際に起きた事例です。
例年とほぼ同じ条件で運用しているにもかかわらず、発電量が明らかに低下していることに気づきました。
確認すると、発電量は例年と比較しておよそ6割程度まで落ちており、単なる天候要因だけでは説明がつかない状態でした。
※ここで注意したいのは、**売電の低下ではなく、純粋に「発電量そのものが低下している」**という点です。
発電設備側の確認(パワーコンディショナ・系統)
発電量低下に気づいた後、まずは発電設備側の確認を行いました。
この設備は設置から9年経過している設備です。
パワーコンディショナについては、停止している機器はなく、エラー表示や異常履歴も確認されませんでした。
また、各回路の状態についても、明らかな異常は見られません。
最近、近隣に高圧の太陽光発電所が新設されたことから、一時的な電圧抑制の影響も疑いましたが、今回のケースでは該当する兆候は確認されませんでした。
※ 電圧抑制とは、系統電圧が上昇した際に、 発電設備側で出力を自動的に抑える制御のことを指します。
この制御が入ると、設備自体に異常がなくても 発電量が低下する場合があります。
設備側・系統側のいずれにも明確な異常が見当たらなかったため、あらためてパネルそのものの状態を確認することにしました。
現地確認で分かったパネル表面の状態
パネルを確認すると、本来は青色であるパネル表面が、全体的に茶色っぽく変色していることが分かります。
これは、花粉や微細な粉塵、黄砂などが混ざり合い、パネル表面に薄い膜状で付着している状態でした。




「雨で汚れは落ちる」が当てはまらないケース
太陽光パネルについては、「雨である程度の汚れは自然に落ちる」と説明されることが一般的です。
確かに、軽い埃であれば雨で流れる場合もあります。しかし今回のように、
花粉
黄砂
微細な粉塵
が重なって付着した汚れは、雨だけではほとんど落ちていませんでした。
発電量低下に気づくまで放置されやすい点が注意点です。
野立て太陽光発電と田んぼ周辺の立地条件
今回の事例で特に注意が必要だと感じたのは、野立て太陽光発電で、周囲が田んぼや耕作放棄地に囲まれている立地です。
春先や田植え前後の時期は、
土埃が舞いやすい
花粉と水分が混ざりやすい
微粒子がパネル表面に定着しやすい
といった条件が重なります。
このような環境では、年々上記の汚れが蓄積し、発電量に影響を与える可能性があります。
早速、パネル清掃を実施する事にしました。
ネット情報と実際の清掃作業のギャップ
インターネット上では、
柔らかい布で洗う
水道水は使わない方が良い
といった情報をよく見かけます。
しかし、今回の汚れについては柔らかい布だけではほとんど除去できませんでした。
実際には、
ガラス清掃用の清掃道具
かなりの水量
が必要でした。
現実的な清掃作業の負担
今回の発電所では、パネルの枚数は約200枚程度あります。清掃作業は想像以上に手間がかかり、正直なところかなり大変な作業でした。
また、真水(純水)を大量に用意することは現実的ではなく、今回はやむを得ず水道水を使用しています。
理想的な方法と、現場で実際に対応できる方法には差があると感じました。
清掃後の変化と感じたこと
清掃後は、パネル表面のくすみが取れ、光の反射が明らかに改善しました。
今回の経験から、太陽光発電は「設置すれば終わり」ではなく、設置環境や立地条件によって注意すべき点があると改めて感じています。
発電量が低下した場合は、機器等の確認以外に、一度パネル表面の状態を確認してみることをおすすめします。


発電量の変化は次回UPしたいと思います。













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